９年来の統合失調症から回復でき薬を手放せた

　7歳からピアノのレッスンに通い始め、18歳のときから新しい先生の門下生になり、22歳からは仕事としてもピアノを演奏するようになりました。

　ピアノのレッスンは、先生から少しだけ演奏についてのヒントを頂き、後は音楽に対する姿勢や先生が経験されたことのお話を頂くというスタイルでしたが、私は次第に「先生に何とか認められるように」と必死になっていきました。しかし、正確に演奏することに囚われ過ぎて、義務的で味気ない演奏になってしまいました。自分のペースで学んでいくことができないために練習が苦痛でプレッシャーに押しつぶされながらひいていたので、今思うと重苦しい日々を送っていたと思います。

　レッスンのプレッシャーに加えて、演奏の仕事のほうが忙しくなっていき、毎日、夜中の3時まで仕事をしていた時期もあり、心に余裕がなくなって友人の誘いを断るなど人間関係がギクシャクしてしまい、他の人のことが信じられなくなっていきました。不安もいっぱいで眠れなくなり、自分で自分の顔つきが普通でなくなってしまったことに気付いて病院へ行き始めました。

　病院での診断結果は、統合失調症とのことで、抗うつ剤と睡眠薬をもらい服用していましたが、それでも不安感が消えることはなく、ウツウツとした日々を過ごしていました。症状が改善されないことを医師に訴えているうちに処方される薬が少しずつ増えていきましたが、かえって次第に何もする気が起きなくなり、食欲もなくなり、体重が激減し、仕方なく病院で頂いた栄養剤を飲むようになっていきました。症状が良くなることを期待して病院へ通い薬を飲んだのに、反対にそれまでは何とかひけていたピアノもまったくひくことができなくなってしまい、病院へ行ったことを後悔しました。

　それでもピアノがひきたくて、気力を振り絞ってレッスンを再開してみましたが、指が鉛のように重たく思うようにひけないことに、さらに落ち込んでしまい、レッスンを中止しました。

　それから1年が経ち、どうしてもひきたい一心で少しずつひいていると、ある日指が動くようになったのです。相変わらず他の人の目を気にしながらひいていましたが、このときは「やっと治る方向へ向かっているのだ」と思っていました。

　病院への通院をはじめて9年が経ったころに結婚しましたが、今度は妊娠したときの子供への悪影響が心配で「薬を減らしたい」と思うようになり、医師の指示で1週間に1錠ずつ減らしていきました。しかし、その後半年くらいたつとまた眠れなくなり、何もやる気が起きなくなってしまいました。「私は治りますか」と聞くと、医師にからは「一生治らないでしょう」とも言われました。そして、実家に帰って療養するようになり、1日中寝込むような毎日を送っていました。

　その頃、久しぶりに友人に電話をして自分の状況を話したら、ＭＲＴのことを教えてもらいました。「仙骨って何？」と思いましたが、ＭＲＴ姫路駅前のこと、ＭＲＴの仙骨治療のことをネットで調べて、ワラにもすがる思いでＭＲＴ姫路駅前へ予約して行ってみました。

　ＭＲＴの仙骨治療は友人から聞いていた通り、あっという間で痛みもなく終わり、ＲＴの先生から仙骨の内側に魂があるのですよと説明を聞きましたが、「本当なのかな？」と漠然とした思いで帰ったのを覚えています。しかし、1回目の仙骨治療の後は安心に包まれた気持ちでよく眠ることができました。

　そして、仙骨治療を重ねていくうちに身も心も軽くなっていき、仙骨のチカラを身をもって感じることができました。そして過去の辛い出来事などが思い出され苦しみましたが、ＲＴの先生から「逆行ですね。過去に溜め込んだ想いを解消しようとして出てきているのです。それが終わればスッキリします」と話して頂きました。その逆行が終わると、本当に無理なく薬を減らしていくことができるようになり、また以前のようにピアノが弾けるようになったのです。そして薬を減らせば減らすほど、いろいろなことができるようになり、ますます元気を取り戻していくことができました。

　仙骨治療を受け始めて１０ヵ月目頃から、再び胸が苦しく息苦しくなりました。唾液が大量に出て、飲み込むたびに胸が苦しくなるような感じがするので吐き捨てていたのですが、ＲＴの先生から「唾液には酵素が含まれていて身体に良いのだから、あまり神経質にならないように」とアドバイスを頂き、それ以来気にならなくなって１ヵ月半ほどで症状が消えていきました。それからは早いペースで薬を手放していけたので、やはり逆行だったのだと思います。

　その後、またいつものようにピアノを弾き始めたのですが、これまでと違って自然に仙骨を意識して弾けるようになっていました。まだ自分のものにはなっていませんが、音も良い意味でそれまでとは変わってきています。

　そして仙骨を意識してピアノの練習を続けていましたら、師尚の『霊止乃道』の御本をもう一度読んだほうがよいと感じて、御本を読み返していくうちに過去の私はプレッシャーに押しつぶされながらピアノを弾きたくない気持ちを持ちながら過ごしてきた結果が病気として現れ、自分で弾けなくしてしまったのだと気付くことができました。そう気付いてから完全に薬を手放すことができました。小さな想いが積み重なって、大きなことに現象化していくことを、病気の体験を通して理解に繋げることができました。

　ＭＲＴで学んだことを身近なところから実践していますが、長年身に付けてきてしまったものは、とても根強いもので、「また中真を外してしまった」と思う時もよくありますが、日頃の生活をなんとなく過ごしていてはもったいないと思い、日常生活の小さな出来事への気付きも少しずつ音楽に役立てていくようにしています。逆にピアノを弾いていて、自分の想いの癖にも気付かされたり、とても面白く感じることがあります。

　今、いろいろな曲をアレンジしていますが、仙骨治療をして頂いてから発想が早くなり、前よりも早く仕上げることができるようになっていて、自分でも驚いています。また、薬を手放してからは、１曲１曲が以前よりクリアに聴こえ、いとおしく思えるようになっています。

　これまで音楽を続けてこられたのも、周りの方々の支えがあったからこそ、続けてこられたのだと思います。全ての方々に心から感謝申し上げます。

※体験談は個人の感想であり、ＭＲＴ仙骨治療による効果を説明するものではありません。